365回の愛してるを君に










「…っぷ…くくっ」




口元を押さえて笑う彼……って…




「え?え?わたしなにか
笑われるようなことしましたかっ!?」




30秒前の自分の行動を振り返っても


……思いつかない。




「いや、なんで敬語なのかな〜って」


彼はこっちを見つめ、こう続けた


「青峰…葉流…だろ?」


彼の口から


予想もしてなかった


わたしの名前が発せられ


心臓がどきりと波打つ。




「なん…で…?」


どきどきしながら聞くと彼は


「俺…川崎 陵(かわさき りょう)。
2年B組。よろしくな…ハル。」




「…よろしく…です。…川崎…さん。」


いきなりタメ口もどうかな?と思い


カタコトの敬語になってしまった。




「ぷはっ…ハルおもしれぇ…くくっ」



「俺のことはりょうでいいよ。
あとタメでいいから」


「じ、じゃあせめてりょうくんで!」


わたしは早口で言った。


「…んー。まぁーいいかっ」




起こしてごめんと


もう1度謝るりょうくんに


「いいよいいよっ」


今度はちゃんと話せた。









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