人魚姫と海の涙
「いやー、びっくりしたぜ?


お前、道路とにらめっこして動かないからさ。


体調は大丈夫なのか?ホントに」


家についてもディフは私を解放してくれなかった。


「え、ええ。少し貧血を起こしてただけ。でも、今日はもう寝ていいかな?」


自分でも声が震えているのがわかった。


でも、ディフはその震えを体調のせいだと誤解してくれて。


「ああ、ごめん。無理すんなよ」


何て言って部屋から出ていってくれた。


はあ、本当に眠くなってきた。


おやすみ、私。


いい夢を見て、起きたら全ての気持ちをすっかり忘れていますように。
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