Cry for the moon
アザミ視点

食事も済み、各自その場で解散となった。

アザミが席を立ち部屋に戻ろうとすればシュラは黙って付いて行くのだった。

部屋へ戻る途中の廊下でアザミは思い切ってシュラに声をかけた。

先ほどの食事で一通り彼のことは聞いたがその時も彼はあまり喋らず傍で立っていたのだ。

「ねえ、あなたこの前会った殺し屋でしょ。私のこと覚えてた?」

「・・・。」

ずっとシュラは黙ったまま。

なんかおもしろくない。

「ねえ、なんで無視?」

やっと部屋についた。

「・・・はぁ。俺はシュラって名前だから殺し屋はやめて。それと今はあんたしか居ないから喋れるけど基本ボス、・・・あんたの親とかの前じゃあんま喋らないから。あ~タイギ。」

こいつ性格わるくね?

「そ、そうなんだ。ラジャー!!なんちって♪」

私はかなり頑張った。うん。

「・・・。」

若干呆れた目で見られたのはあたしの勘違いだよね。

「ねえ、シュラ君、君何歳?」

なんか気まずいので私はとっさに思い付いたことを聞いてみた。

「・・・」

シュラ君なに馴れ馴れしくすんなって感じの目であたしを見るのだよ。

「・・・17だけど?つかシュラ君はやめて。シュラでいいから。」

マジかこいつ。

あたしの2つ上じゃん。

てか、まだ十代なのね。

ははは・・・。

「あんたいつになったら寝るの。つか、うるさいからもう寝ろ。」

私は強制的に手刀をかまされ眠りについたのだった。


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