不良狼の一途な溺愛【番外編】*Sweet・Christmas*
「来週の週末なんだけど、予定…空いてる?」
ある日の放課後、柚が行きたいと言っていたクレープ屋に向かう途中、突然…柚から飛んできた質問。
柚が俺の予定を気にするなんてことは、殆どない。
何かあったんだろうか…と疑問に感じていると、柚は少し落ち着かない様子で口を開いた。
「ら、来週の週末はクリスマスだから、その…蓮と一緒に過ごしたいなぁ…と思って…。」
えっ…。
頬をほんのり赤く染める柚に、何度か瞬きをした。
クリスマスって、家族や友達、あるいは恋人と過ごす人も多いんだっけ…。
そっか…。
今年は…柚がいる。
何よりも大切で、愛しい存在の柚が…。
俺も、来週のクリスマスは柚と過ごしたい…。
二人きりで。