不良狼の一途な溺愛【番外編】*Sweet・Christmas*
「よっ、蓮!まさか、こんな女の子だらけの店に、お前がいるなんて思わなかったよ。俺、幻覚かと思ったんだぜ?」
「さっきの女は、もういいのか?」
「ああ。なんか、俺のファンなんだってさ!そういう子…珍しいから驚いたけど、悪い気はしねぇよな。ついつい話が弾んだ。」
ニタッと笑う陸都。
だったら、もっと話していれば良かったものを…。
秀夜だけならともかく、陸都がいると鬱陶しいんだよな…。
「こんな可愛い雰囲気の店に蓮がいるってことは、柚ちゃんへのクリスマスプレゼントだな?もしや、サプライズ…とか?」
「…ああ、そうだよ。悪いか?」
ボソッと呟くように口にすると、陸都は嬉しそうに頷いた。
「いや、全然悪くねぇよ。蓮もプレゼントを贈る大切な彼女が出来たんだよなぁ…って、改めて感動しちまっただけ。」
やっぱり、鬱陶しい。
本人に悪気は無いんだろうが、どうしてもイライラしちまう。