不良狼の一途な溺愛【番外編】*Sweet・Christmas*

「よっ、蓮!まさか、こんな女の子だらけの店に、お前がいるなんて思わなかったよ。俺、幻覚かと思ったんだぜ?」


「さっきの女は、もういいのか?」


「ああ。なんか、俺のファンなんだってさ!そういう子…珍しいから驚いたけど、悪い気はしねぇよな。ついつい話が弾んだ。」


ニタッと笑う陸都。


だったら、もっと話していれば良かったものを…。


秀夜だけならともかく、陸都がいると鬱陶しいんだよな…。


「こんな可愛い雰囲気の店に蓮がいるってことは、柚ちゃんへのクリスマスプレゼントだな?もしや、サプライズ…とか?」


「…ああ、そうだよ。悪いか?」


ボソッと呟くように口にすると、陸都は嬉しそうに頷いた。


「いや、全然悪くねぇよ。蓮もプレゼントを贈る大切な彼女が出来たんだよなぁ…って、改めて感動しちまっただけ。」


やっぱり、鬱陶しい。


本人に悪気は無いんだろうが、どうしてもイライラしちまう。



< 19 / 60 >

この作品をシェア

pagetop