不良狼の一途な溺愛【番外編】*Sweet・Christmas*
「柚、今のはヤバイだろ。」
「えっ?」
「…煽ってるようにしか見えねぇ。手加減どころか、歯止めが効かなくなるだろうが…。」
煽る…??
私、普通にお願いをしただけ…だよね?
頭の中で疑問符を浮かべていると、蓮は私から視線を逸らす。
そして、ツリーの傍に置かれている箱を手に取った。
「ゆ、柚…。そろそろ…この箱に入ってるモノ、ツリーに飾るか。」
「あっ、そうだね!せっかく、蓮のお母さんが送って来てくれたツリーだし、綺麗に飾ろうよ!」
「おう。」
早速、オブジェを手に取って作業を始める蓮。
表情は、とても照れくさそうだ。
ど、どうしたんだろう…?
私の言葉に対して“ヤバイ”って言ってたし、何か変な言葉を発しちゃったのかな…。
うーん、と首を傾げながら考えてみたものの答えは出ず…
結局…考えるのは止めて、蓮と一緒にクリスマスツリーの飾りつけに取り掛かり始めた。