不良狼の一途な溺愛【番外編】*Sweet・Christmas*
◆最高のクリスマス[蓮side]
柚と過ごす時間は、本当に心地いい。
やべぇな。
俺、ずっと顔が緩みっぱなしかもしれねぇ。
頬を擦りながら、リビングのすぐ隣にあるキッチンの方に視線を向けた。
今、柚は夕飯の準備をしている。
ツリーの飾りつけが終わったことだし、ゆっくり休憩すればいいのに、早速…準備に取り掛かってしまった。
俺はと言えば、こうしてリビングでソファーに座ってボンヤリしてるだけ。
何か手伝おうとしたけれど、柚から“料理が出来るまで、ゆっくり休んでて”と可愛い笑顔で言われてしまった。
まあ…料理をしない俺が、キッチンで手伝いをしようとしても、柚に迷惑かけるだけだろうし、やむを得ないか…。
トントン…とリズミカルな包丁の音が聞こえてくる。
エプロンをしている柚の後ろ姿が視界に映り、ドクン…と胸が高鳴った。
抱き締めてぇな。
家に来てから、既に2回ほど柚を抱き締めてはいるが…
何度だって抱き締めたくなる。
料理の邪魔はしたくないが、自分の欲求は抑えられない。