不良狼の一途な溺愛【番外編】*Sweet・Christmas*
「出来るだけ、ねぇ…。どうせお前のことだから、柚ちゃんが夕食の準備をしてる間も、大人しく待ってられなくて、抱きしめたりキスしたりして邪魔してたんじゃねぇのか?」
す、鋭い…。
まさに、その通りの行動をとっていただけに、何も言い返せない。
「お、お兄さん…スゴいですね!どうして分かったんですか!?」
「なんとなく、蓮の行動が予測出来るんだよ。兄弟…だからね。」
んなもの、いちいち予測しなくていいものを…。
兄貴をキッと睨みつけた。
「さてと、蓮が柚ちゃんに見捨てられてないことも確認したし、俺たちは退散するよ。」
「も、もう帰っちゃうんですか?」
「これから、美咲と映画を見に行くことになってるんだ。それに……蓮から殺気が漂い始めてるし。」
「えっ!?」
兄貴の言葉にビックリして、俺に視線を向ける柚。
目をパチクリさせる彼女に、優しく微笑んだ。