不良狼の一途な溺愛【番外編】*Sweet・Christmas*
「ひゃっ!蓮、こんなところで何してるのっ!?」
「何って、キスだろ?柚が可愛いからキスしたくなったんだよ。」
「………っ…」
蓮は、相変わらずストレートだ。
素直に気持ちをぶつけられるから、私はドキドキさせられてばかり。
心臓がいくつあっても足りないぐらいだ。
プシューっと湯気が出そうなほど熱くなっている頬を手で押さえると、蓮は私の顔を覗き込んできた。
「それじゃあ、クレープ屋に行こうぜ?俺、店の場所…よく分からねぇから、柚…案内頼む。」
「う、うん…。」
コクコクと頷いて、駅前の大通りを二人で並んで歩く。
クリスマスが間近なだけあって、どのお店もクリスマスムード一色。
大通り沿いの木々も、イルミネーションで光り輝いていて、とても綺麗だ。
この季節の、きらびやかな街の景色は…見るだけで心が弾んでしまう。
ウキウキした気持ちを抱きながら、蓮に視線を向けた。