不良狼の一途な溺愛【番外編】*Sweet・Christmas*
◇聖なる甘い夜[柚side]
身支度を整えて、家を出た私たち。
外は、キーンと空気が冷えていて寒い。
思わず肩をすくめた。
「結構、寒いな。」
「そうだね…。」
空を見上げて白い息を吐くと、蓮は私の手をギュッと握る。
そして、そのまま蓮の着ているコートのポケットへと入れた。
「こうすれば、あったかいだろ?」
「うん、ありがとう…!」
本当、温かいな…。
ポケットの中も温かいけど、何より…蓮の大きな手がとても温かい。
蓮の優しさに、笑みが零れてしまった。