平凡な憂の非日常

「今日は、しょうがないけど、明日は帰ってよ」

僕が、はっきり言うと

化け猫はわざとらしく泣きそうな顔で訴えてきた。

「憂は、理由も聞かんとウチを追い出す気やな?

住む場所のない女の子が、行き着く場所はどこやねん!

そう、女の子は自分の身体がお金になると知っとんねん!

今なら、まだ間に合う!

憂やったら救える子が目の前にいるんやで~」

(そんな風に言われたら、少し罪悪感が出てくるな~)

「じゃあ、なんで帰る場所がないの?」

もうすでに

化け猫にペースを握られていることに気付いていない僕だった。

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