平凡な憂の非日常

「それには

400字詰め原稿用紙を10枚ぐらい使わな

全部は語られへんな~」

(それが、長いのか短いのかも、分かんないけど)

「じゃ、簡単でいいから言ってみてよ」

「簡単に~~?

難しい注文出すな~。

憂は、ホンマわがままやで」

(…いちいち反応してたら疲れるよ)

「まぁ簡単に言うと

同棲相手に家追い出された」

「めちゃくちゃ、簡単じゃん!

てか、分かりやすいな~」

「そう?

うまいこと伝わって嬉しいわ。

でわでわ、ウチは部屋に戻って寝るな」

そう言って、階段を上る化け猫。

「おい、ちょっと待て。

だったら、その同棲相手と仲直りでもして

帰ってください」

「えぇ~~!!」

大きな声を出した化け猫にも驚いたが

下から見たら、脚にいろいろ痣があることに気付いた。

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