平凡な憂の非日常
鍵を開け、部屋に入り電気を点けた。
カチッと音がして、蛍光灯が部屋を明るく照らすと
僕は驚いた。
タンスに鏡、黄色のカーテン
どれも、僕の部屋にはない物だ。
部屋を間違えたのか?
僕が、呆然と立っていると
突然タンスから勢いよく人が飛び出した。
「ハッピーバースデー」
リナが意味不明な言葉を発しながら出てきた。
「えっ……リナ!?」
「今日は、遅かったな。
待ってや、いま料理温めるから」
何が何だか分からず、ただ驚いた僕だったけど
口元は自然と緩んでいた。