平凡な憂の非日常
第3章
○○さん、○○さん第2待合室にお入りください。
僕は、座っていた椅子から立ち上がり
第2待合室へと向かった。
隣に座っていた
病院では目立ちまくるショッキングピンクのワンピース女も
僕に続いて立ち上がり第2待合室へと歩き出した。
「いや、お前はホントに、ここで待っててくれ」
僕は、振り返り女に向かって言った。
「ウチは心配で心配で、いてもたってもいられへんねん。
どうしてもって言うんやったら
愛してるって言うてくれな、引きさがらへんで」
女は、病院の廊下で自分が目立ってると知ってか知らずか
大きな声で言うもんだから
廊下で順番待ちをしている人達は僕達に注目し始めた。
僕は、みんなの視線に恥ずかしくなり
「わかったから、静かについてきてくれよ」
と、赤面しながら足早に第2待合室に入った。
「ほ~い」
女は、ふざけた返事で僕についてきた。
第2待合室で椅子に腰をかけると僕は
大きなため息と共に昨日のことを思いだした。
・・・・・・
「えぇ~玉が増えた~~!!」