平凡な憂の非日常

「そんな大きな声出すなよ

他の人に聞こえるかもしれないだろ?」

結局リナが僕の部屋に寄生してから

二週間がたったある日。

僕は、言いたくなかったけれど

リナに相談を持ちかけた。

最近気づいたことだけど

僕の睾丸に小さなしこりのようなものができた。

手で確認すると、まるで玉が三つあるみたいになってて

2、3日様子を見てみたけれど

そいつは地球と月みたいな離れられない関係のように

いっこうに消える気配がない。

ホントはリナに言うつもりもなかったんだけど

僕の態度がおかしいって言ってくるもんだから

つい相談してしまった。

「ちょっと、見して~や」

「いや、それはマジ勘弁してくれ」

僕は、二週間たった今も

リナと関係を持つことはなかった。

初日こそ悪ふざけで迫ってきたリナだったが

それ以降そんな素振りを見せなかったからだ。

「じゃあ、ちょっとだけ触らせて~や」

「そっちの方が、嫌だってーの」

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