chocolate
貴司の部屋の白い天井と
泣きそうな貴司を表情を観て
静かに目を閉じた…。

彼女とうまくいってるの?
って聞いた私の質問の
わからないという貴司の答えも

彼女が居るのに、
私のコトを簡単に好きだと言って
何度もキスする貴司の行動も

今なら分かる気がする。

私も同じコトを貴司に…
しようとしているから。

「貴司…、私のコト好き?」

「…好きだって言ってるだろ。」

「私も…貴司のコト好きかも。」

何か間違っているかもしれない。

本当は、違う誰かを好きで
想って…苦しんでいるのに。

もう、キスをしても
先程のチョコレイトの味はしなかった。

「亜希…ベットに行く?
…それともこのまま…続ける?」

「…このままがいいかも。」
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