chocolate
ペロッと貴司の肩を舐めた。
そこにおでこをつけて…
貴司を抱きしめるようにして
私はまた眠った…。

なんだかこのままでずっと
居られたらいいのにって
思ってしまう自分が不思議。

何度もキスしたけれど
やっと…ちゃんとキスをした
ような気がする。

…その後貴司が泣いたのか
分からなかったけれど…。

朝の優しい日差しに目が覚めた。
茶色の部屋はやっぱり温かくて
白い壁や天井も光りを集めて
キラキラしているように思えた。

「ん…。おはよう。亜希。」

そういって貴司は
私に覆い被さってきた。

「貴司?…おはよう。」

私の上に乗っている貴司を観ると
天井の白と貴司が私をみていた。

「どうしたの…?」

貴司の前髪に触れながら…
ゆっくり瞬きをした。
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