chocolate
「話聞いてね。私…貴司のチカラに
なりたいって思ったのは本当。

相手の女性を想って…
苦しむ貴司は観たくない。

貴司も苦しむ私を観たくないって
思ってくれてるのは嬉しいけど

うまくいかない気もする。
うまくいくかもしれないけど。

…だから少しづつ…ね。」

私に恋人ができたら
課長は悲しむのだろうか。

悲しんだ先には奥サンが居て…
課長は奥サンが居てよかったと
想いながら二人で…。

…課長の笑顔が観たい。

こんなコトを想う私を
受け入れてくれるのは
貴司だけかもしれない。

「亜希、今からデートに行く?」

貴司はニコッと笑っていた。

「いいけど…急だよ。
少しづつって言ったじゃん。私。」

「少しづつ、デートしよ。」
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