chocolate
何気ない優しさを
さらりとする中西課長が
好きだなぁって見つめてしまう。

自動販売機からガチャッと音がして
静かに取り出す。

「頂きます。」

心の中ではウキウキしていた。
温かいカフェオレを包みながら
中西課長の後姿を観ていた。

「だいぶ寒くなってきたな。
自販機のあったかいボタンできると
冬に近づいてるなぁって思う。」

何気なく椅子に腰かけて
私を観ながら声をかけてくれた。

私も…椅子を1個あけて腰かけた。

ポカポカした太陽が
大きな窓から差し込んで
少し暖かい気がした。

秋も深まる頃、空も澄んで
とても綺麗な青い空だった。

静かに流れる時間と
暖かい窓辺で…ずっと…
このままで居れたらいいのにと
目を閉じたくなる。

中西課長はブラックのコーヒーだった。
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