chocolate
あまりに見つめてしまったから
目をそらした。

カフェオレのペットボトルを捨てて
席に戻ろうとしたから…
なんとなく気まずい雰囲気が
嫌だったから冗談を付け加えた。

「私って、いい子でしょ?」

すると、なぜか少しほっとした、
ような顔を中西課長がした。
中西課長も少し笑っていた。

「じゃぁ、戻ります。
ご馳走様でした。…失礼します。」

なるべくきちんとした対応を
中西課長にはしたいと
心がけていた。

他の女性社員はもっと…
砕けて話しているだろうけれど
みんなと一緒、というくくりには
なりたくないと思っていた。

他の女性社員との方が
中西課長は仲良しかもしれない。
…それでもいいけれど。

総務部に戻ると、なんとなく
営業部の貴司と目が合った。

気付いていたんだろう。
中西課長と二人きりで居たこと。
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