chocolate
私には甘い笑顔より
貴司のこの、男っぽい笑顔に
胸がドキドキすることがある。
今も止まらないドキドキ。

カラダは熱いまま、また…
優しくたくさんキスされていた。

「貴司は行けるの?忘年会。」
服とかスカートを整えながら
静かに、聞いてみた。

「行かなきゃいけないよ。営業は。」
ちょっとつまらなそうに言った。

いつもニコニコ笑ってる貴司から
少し不機嫌そうな顔を観れたら
少しだけ嬉しくなってしまう。

私だけが知っている顔かもって
なんとなく、思ってしまう。

「アイツは…お酒弱いし…
嫁がどうとか言うから…
ちゃんと確認したらいいよ。」

「うん…。」

「忘年会終わったら、抜け出して
アイツとキスするの?」

また不機嫌そうに言った。

「しないよ。中西課長は私を
相手にしてくれない気がする。」
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