chocolate
真剣な眼差しで何かを考えて
パソコンに向かって集中されていた。

誰にでもこういうことをするか、
と言われたら、しないけれど…
…自然なコトだよね。

「中西課長、お疲れ様です。
…もう、22時ですよ。」

静かにブラックコーヒーを置いて
ニコッと笑った。
中西課長は、やっと私に気づいた。

「佐久真…。…もう22時か…。」

…腕時計を観る顔も好きになる。
私はあえて立ったままで
中西課長を見つめた。

「忘れ物取りに来たら…
灯りが見えて。…大変ですね。」
…自然なコトだよね。

何度もなんとなく理由付けして
心を落ち着かせながら話した。

貴司とキスしてたなんて、言えない。

「南野も手伝ってくれたんだ。」

…貴司、知ってて、鍵を返してって
私に頼んだのだろうか。

急に、緊張してきてしまった。
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