chocolate
「佐久真、一緒に帰ろう。」

散らかった机を整えながら
パソコンのシャットダウンを観ながら
自分のジャケットやペンなどを整えて

私のあげたコーヒーを持ちながら
私にニコッと笑ってくれた。

申し訳ない気持ちになる。

「お気を遣わせてしまって
…申し訳ありません。
遠回りになっちゃいますよね。」

「方向は一緒だから大丈夫だよ。
佐久真は…M区だろ?俺少し南の
N区だから、大丈夫。」

資料とか、いろいろ端に寄せて
一目観るだけでは片付けられた机
椅子を引いて…

私の前を横切って、エレベーターへ
中西課長は早歩きで向かわれた。

仕事大丈夫だったのかなぁ。
早く切り上げさせてしまった…?

エレベーターに二人で乗って、
私は、エレベーターの「閉」を押した。
時計は22時20分だった。

「22時過ぎると警備員、
機嫌悪いんだ。急がなきゃ。」
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