chocolate
「今度、ゴハン食べに行こうか。」

お土産を頂いた時、
中西課長から声をかけられた。

この時も驚くばかりで
ニコッと笑うしかなかった。

…きっと冗談だろう。

「佐久真、冗談じゃないから。
何食べたいか考えておいて。」

それでもしばらくしてまた…
声をかけられたときも
ニコッと笑っていた気がする。

どちらも…仕事中にどうどうと
私に声をかけてくれたから
やっぱり冗談じゃないかと思う。

一緒に働く先輩も後輩も
特に私に何も言ってこなかった。
周りで聞いているひとたちも
会話を流してしまうくらい。

どうしたらいいんだろう。
などと考えてしまう。

それでもしばらくして…
中西課長が優しく聞いてくれた。

「食べたいもの決まったか?」

キーボードを叩く手が止まる。
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