chocolate
車の中は個室みたいで
暗い個室に二人で…居て…

静かにこんな話をしている。

私は夜景を観つつも
なんとなく、課長を感じていた。

静かに流れる時間と空気と
暗い空と輝く星と
中西課長を
ますます好きになっていた。

すぅっと少し息を吸って
また静かに息を吐いた。

意識をしないと呼吸が
できなくなるような気がした。

同時に少し、夢かもしれない
等とも思っていたりした。

夢じゃないとすれば何かの映画。
小説とか友人の話とかそういう、
私じゃない誰かの物語。

私のことなのに
私のことじゃないみたいな

客観的に私は
私を観ているような感覚。

この物語があるとしたら
主人公の私は、大好きな男性に
優しく…何をするだろう。
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