chocolate
「俺の彼女は…年上だよ。
ずっと…大人で…。」

貴司の顔をまじまじと見つめて
笑ってしまった。

とても好きなんだろうなぁって
わかる表情だったから。

私はココアとレモンティを持ったまま
給湯室兼休憩室を出ようとした。

「俺、でも、亜希のコトも好きだよ。」

「私も、貴司のコト、好きだよ。」

私は振り向いて笑って…
自席に戻ることにした。

先輩にはココア、後輩にはレモンティを
そっと渡して、ニコッと笑って
仕事に集中した。

しばらく仕事に取り掛かって
ランチまでの業務が終わる頃…
パソコンのメールが何かを受信した。

確認すると、中西課長からだった。

『亜希、今日仕事何時まで?
一緒に帰ろうか。』

外出先の携帯から送ってくれた。

…こんなこと初めて。
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