chocolate
やっぱり甘いだけでキライと
思った瞬間…
課長の優しさで温かくなった。

なぜか、よし、頑張ろうと思えた。

定番のタマゴ焼きとかブッコリーとか
野菜を炒めて、詰めたお弁当を
これからの…私自身のために
しっかり食べておいた。

甘いだけの中西課長のチョコレイトが
私を救ってくれた気がした。

課長は私が…失恋したとか、
知らないくせに、救ってくれた。

「亜希、そう言えば、チョコレイトとか
…そう言ってたなぁ。」

エレベーターのなかで
相変わらず階の数字をみて
貴司が言い終わる頃、
総務部と営業部とフロアに着いた。

貴司もいつも横に居て
私の失恋とか片想いの話を
笑ったり、真剣に、聞いてくれる。

けれど…好きになったのは
チョコレイトが好きな中西課長だった。

少しずつ仲良くなって…
それでも中西課長は、私と貴司が
つきあっていると思っている。
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