chocolate
返信に躊躇ってしまって…
すぐには返信しなかった。

「どうした…?」

貴司の優しい言葉は…
胸に沁みわたってしまう。

貴司の車は4WDの車で
座席の位置が高くて…
視野が広くて、開放的に感じる。

そうしたら…ふと…
涙が出てしまっていた。

私の意志とは関係なく。

私の意志としては、
泣く必要等ない…ことだった。
当たり前のことだもの。

奥サンが居るひとだから。

頭では分かっていても…
やっぱり、胸が痛い…。

痛いうえに、貴司の声が沁みて…
涙が出てしまった。

「亜希…、何か…あったのか?」

駐車場から車を出す前に
また優しく声をかけてくれた。

「大丈夫。…ゴメンね…。」
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