夏色の約束。~きみと生きた日々~
Prologue
君との出会いは、4歳の時。
この島の青い海が、
とてもよく似合うと思った。
穏やかな波のように優しく爽やかで、
無邪気な瞳の奥はいつも眩しくて。
君の見せるあどけない笑顔が、
本当に大好きで。
“ずっと一緒だよ”
君は確か、なつにそう言ったよね。
……でも、叶わなかったね。
もう一度海に行く約束も、
毎年誕生日パーティーをする約束も。
結婚しようっていう約束さえも。
でもね、なつはひとつだけ
君との約束を叶えられそうだよ。
……ねぇ、あおちゃん。
君はどんな想いで、
なつとの明日を願っていましたか──?
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