夏色の約束。~きみと生きた日々~
「……あおちゃんの、先生」
「……ん?」
なつが涙を拭って先生を見上げれば、先生は困ったような顔でなつを見た。
「さっき、あおちゃんのお母さんたちに言ってたよね……?“こればかりは仕方ない”って。なんでっ……?」
あおちゃんのお母さんは膝からその場に崩れ落ち、顔を覆って泣きだした。
……ねぇ、あおちゃんの先生。
仕方ないって、どういう意味?
もうあおちゃんは助かる見込みがないから、あきらめてくださいっていう意味なの?
もし……もしね、そうだとしたら。