夏色の約束。~きみと生きた日々~
ねぇ、神様……。
もしも、あなたが空じゃなくてなつたちと同じ地上にいたなら。
なつはどこまででもあなたを探しに走るのに。
この手足が動かなくなろうと、体が傷だらけになろうと。
あおちゃんが生きてくれるなら、なつはそんなの惜しまない。
あなたのその手を、存在を、全身で捕まえるんだ。
そしたらね、ひとつだけお願いするんだ。
“あおちゃんの病気が治りますように”って。
あおちゃんとずっと一緒にいるためなら、なつはなんでもするよ。
───帰り道の車内で窓からのぞく星空を見つめながら、なつはそう思った。