夏色の約束。~きみと生きた日々~
大人たちに笑われてもいい。所詮子どものたわ言だと言われてバカにされたっていい。
なつたちの想いが真剣なことは、なつたちが本当に愛し合ってることは。
ふたりだけが、知っていればいいの。
なつがあおちゃんの頬をそっと撫でると、あおちゃんは愛おしそうに私を見つめた。
そしてもう一度、なつの唇に優しくキスを落とす。
風が波を揺らす音を聞きながら、なつはあおちゃんの愛を全身で感じた。
そして、ひたすら願ったんだ。
きみの病気が治りますように。きみの笑顔が消えませんように。
きみと、ずっと一緒にいられますようにと──。