夏色の約束。~きみと生きた日々~
それと同時に床に滴り落ちた、無数のしずく。
人って、こんなにも変わっちゃう生き物なんだね………。
病気って、こんなにも恐ろしいものだったんだね………。
今になってそれを知るなつは、本当にバカだよね。
「ね……っ、あおちゃん……」
なつは、必死であおちゃんに向かって手を伸ばした。
その手があおちゃんの頬に少しだけ触れる。
「ごめんね……っ」
ひとりにして、ごめんね。
苦しかったよね、つらかったよね。
きっと、なつには想像できないくらい、もがいたんだよね。
………本当にごめん。
頼りにならない彼女で、本当にごめんなさい。