夏色の約束。~きみと生きた日々~
病院のエントランスをくぐると、たくさんの看護師さんが笑顔であいさつをしてくれる。
何日も何日も病院に通い続けるなつの顔をみんな覚えてくれていて、なんだかとても温かい。
まるでこの病院が、なつの第2の家みたいだな。
そう思いながらあおちゃんの病室へ足を進めていると、ふとナースステーションのカレンダーに目がとまった。
「ねぇ、お母さん。今日って何日だっけ?」
「え?今日は7月16日よ」
お母さんが不思議そうな顔をする。
なつはそれに気づいたけどとくに何も言わず、無言で7月16日を目線で探した。