夏色の約束。~きみと生きた日々~
でも、なつは絶対泣かないんだ。
今にも溢れてしまいそうな涙をこぼさないように、なつは唇を噛みしめて上を向く。
そしてゆっくりとあおちゃんに近づくと、そっとあおちゃんの手を握って笑った。
「あおちゃん、会いたかったよ……」
「……俺、もしかして意識失ってたの……?」
「うん……」
「どのくらい……?」
「えっと、4ヶ月かな……。今はもう、7月だから」
なつがそう言うと、あおちゃんは一瞬目を丸くしてから、ふっと微笑んだ。