夏色の約束。~きみと生きた日々~
なつと同じ歳なのに、すごく大人な考えを持ってるあおちゃんを心から尊敬する。
なつはあおちゃんを見ると、無邪気に笑った。
『じゃあなつも、安心だね』
って。
『あおちゃんが海になるんだったら、なつが海に行けばいいんだよね。寂しいときも嬉しいときも。そしたら、毎日あおちゃんに会えるじゃん!』
『ははっ、そうだね!じゃあ、もし俺がなっちゃんとさよならをしなくちゃいけないときがきたら、俺はこの島の海になるよ』
ささやかな波音とゆるやかな風が泳ぐこの砂浜の上。
“ふたりだけの約束だよ”
そう言って、小さなふたりはお互いに笑い合いながら、小指と小指を絡めたんだよね。
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