夏色の約束。~きみと生きた日々~
この島に引っ越してきた時は真っ白だった肌も、今は、日に焼けて薄い焦げ茶色になってて。
出会った頃より、ものすごく大人っぽくなったあおちゃん。
………でも、なつの顔を見た時に見せてくれるあおちゃんの笑顔は、なつたちが出会ったあの日から全く変わらない。
二重の目を細めて、目尻を下げて。
なつを照らすように、無邪気に優しく笑うんだ。
「……あおちゃんって、かっこよくなったよね」
ふたりで並んで登校をしている途中、なつが思ったことをそのまま投げかけると、
「へ?……はい?んん?」
って、あおちゃんがすごく慌ててる。
………やばい、なんか面白いかも。
「いや、だってさ? なつとあおちゃんが出会った頃は、あおちゃん、“可愛らしい”って感じだったのに、最近はすごく大人っぽいから」
「……それ、こっちの台詞だし」
「……え?」
「だってなっちゃん、最近すごく綺麗になったでしょ? もちろん出会った頃も綺麗だったけど、その時以上に大人っぽくなってる」
「へ……」
「本当、いつも俺思うもん。なっちゃんは絶対、世界で一番綺麗だ、って」
「………っ」
なに、これ……?
なつの体中が熱を持ったみたいに熱くなって、頬もじわりと熱くなってくる。