夏色の約束。~きみと生きた日々~
俺ね、小さい頃からずっと、
口には出さなかったけど
思ってたことがあるんだ。
……なんで神様は、俺をこんな体で
この世界に送り出したんだろうって。
病気の体を恨んで、
わざと自分を傷つけたこともある。
こんな病気になったのは
母さんのせいだって、
母さんにひどいことを言って
責めたこともある。
───でもね、なっちゃん。
俺はなっちゃんと出会って、
この病気の体がちょっとだけ
好きになれたんだよ。
だってね、俺が病気じゃなかったら、
きっとなっちゃんと
出会えてなかったから。