夏色の約束。~きみと生きた日々~
「なっちゃん?」
「………おちゃんの、せいだよ」
「……ん?」
「あおちゃんの、せいだってば……」
「え、俺のせいなの?」
あおちゃんはそんなことを言われると思ってなかったんだろう。
だって、目の前でぽかんとした顔してるもん。
「本当に、俺のせい……?」
……そうだよ。
全部全部、あおちゃんのせいだよ。
「………あおちゃんが、なつのこと、“綺麗”とか言うから」
恥ずかしくなっちゃったんじゃん。
なつは唇を尖らせて、頬をぷくっと膨らませた。
あおちゃんはその仕草を見てなつが怒ってると思ったのか、
「ご、ごめん! いや、でもさ? 本当にそう思ってるんだよ?」
「……」
「……あ、ごめん。俺が悪かったから。なっちゃん、許してよ?」
そう言いながら、両手を合わせて必死に謝ってくる。