クリスマスはメランコリー
「お待たせしました。支払いは済んでますので…別な場所に移りませんか?」
「…!?」
しばらくして、店員さんが来たかと思ったら手を繋がれて、いつの間にか外に出ていた。
外は寒くて、冷たい風が頬を掠める。
「忘れ物は無いですか?」
慌ただしく店の外に出されたせいで、当たり前の様になっていた重なる手を振りほどいた私は…
「無い、ですけどっ…私は帰りますっ」
と言って、店員さんが持っていたバックを奪う。
「待っててくれたから、期待して良いのかと思ってたけど…ダメだったかな?」
店員さんは少し膨れっ面で言い、ついた溜め息は白い雲になって消えた。
「期待も何も、店員さんの事を何も知らないし…本当はミーちゃん、私の友達目当てでからかってるんでしょ?
…お金も払ってもらう義理もありませんから、きちんと払いますっ」
バッグから乱暴に財布を取り出して、五千円札を差し出す。
「これ受けとって下さい!!」
「だーかーら、いらないって!!」
差し出した五千円札を押し返されて…のやり取りを何度か続けていたら、チャックを締めていなかったバッグから財布が落ちて、歩道に小銭やカードがをばら蒔いてしまった。
「…!?」
しばらくして、店員さんが来たかと思ったら手を繋がれて、いつの間にか外に出ていた。
外は寒くて、冷たい風が頬を掠める。
「忘れ物は無いですか?」
慌ただしく店の外に出されたせいで、当たり前の様になっていた重なる手を振りほどいた私は…
「無い、ですけどっ…私は帰りますっ」
と言って、店員さんが持っていたバックを奪う。
「待っててくれたから、期待して良いのかと思ってたけど…ダメだったかな?」
店員さんは少し膨れっ面で言い、ついた溜め息は白い雲になって消えた。
「期待も何も、店員さんの事を何も知らないし…本当はミーちゃん、私の友達目当てでからかってるんでしょ?
…お金も払ってもらう義理もありませんから、きちんと払いますっ」
バッグから乱暴に財布を取り出して、五千円札を差し出す。
「これ受けとって下さい!!」
「だーかーら、いらないって!!」
差し出した五千円札を押し返されて…のやり取りを何度か続けていたら、チャックを締めていなかったバッグから財布が落ちて、歩道に小銭やカードがをばら蒔いてしまった。