神へのダンガン
♯1 黒い序章
この記録装置はベルと呼ばれている。
形がベルに似ているから
そういわれている。
ベルを作ってる会社は一つ。10年前くらい前には…。
これは…黙っておこう
片手で持てる大きさで基本的には声で操作する。
わたしの手の中にはいるくらい小さくて軽い。
わたしが産まれる前にもあった。
タブレットと呼ばれる薄い端末。
少しずつ形が変わって来てベル状になった。
この時もアプリと呼ばれるものが入っていた。
ベルにもファイと呼ばれるアプリと似たものがあるが、立体印刷の技術が進んで実体化できることなんかは大きな特徴。
ファイと呼ばれているが、その中のひとつ。
物質を実体化できるものもある。通常のベルでは使うこともアクセスすることもできないが、昔からある。
ジェイルブレイクというやつだ。
わたしはそれで珍しいファイを集めた。
通常は携帯電話と呼ばれていたものに近い使い方をする。
ベルは表向き通信手段の一つにすぎない。
ファイには今使っている行動を自動で文字におこす事もできるがほかにもある。
記録場所はベルの中ではない。すべてどこかのストレージに入っている。
ただし、わたしのベルは違う。記憶媒体をチップに変えている。だからわたしは、書き込んでコピーすることもできた。
本来なら違法なのだがストレージの管理をしているカンパニーの社長は黒いラフィアをつけているから…。政府の管轄でもある
手のひらに置くと映像を映し出すこともできる。
わたしが送った情報が過去に届いたことを期待したいが…
わたしはこの世界を変えていかないといけない。
わたしが今まで知り得た情報の中では、
過去、情報は個人個人で収集されていた。
政府と企業の間で個人情報として管理されるようになっていた。
ラフィアはそれを元にして売られた。
お金の流れは現政府がすべて把握している。
ゲインができると同時に
わたしたちには一人一人
、一枚のカードが配られた。
爪の大きさくらいのカード…というよりチップかな。
買い物はすべてそれで支払う、通貨と呼ばれたものはもうない。
時々目にするが、カードに入れないと使うことはできない。
多くの人はそのチップをブレスレットにはめている。だからほとんどの人たちはブレスレットをしている。
着けていないということはどの国にも属していない。
そのチップで人が管理されているから。
神から見れば反逆者になる。
反逆者…
彼らの中にも神の存在を知るものがいると聞く。
わたしと同じことを考えているのか、神の地位を狙うのか…それはわからないの。
そのブレスレットに入れたチップは
誰が何を買ったのか、預金残高までわかるから税金は大きくあがって滞納者は今ではいない。
政治は腐敗している。彼らもまた黒いラフィアを買っていて
彼らが黒と言えば白いものでも黒くなる。
わたしは今、反逆者と呼ばれる1人に会ってきた。
70くらいの男性…彼にはラフィアがついてなかった。
もちろんわたしにラフィアが見えることは言っていない。
わたしの祖父の知人…。
祖父は前の戦争で大きな活躍をしたと聞いている。
祖父がわたしに残したものが、このベル…そしていくつかの情報。
反逆者の彼のことだ。
名前は言えないが普段はホームレスのようにしている。
弱々しい体つきではあるが…目の強い男性だった。
彼のベルもまた改造されているようだった。
今回得た情報は
ラフィアはベルとチップに入れているお金を使って売買される。
特別なファイが入ったベルで、チップの中の資金をゲインに変える。
そして黒いラフィアを買う。
だから神の存在など知る余地もない。
人々の認識は地位や権力が動くスピードが早くなった…ってくらい
ラフィアはもちろん公けのものではないから
中にはおかしいと思う人もいるが多くは前の戦争の影響でそんなことを考える余裕はない。
神を探そうとすれば消される。学者のように。
わたしには家族はいない。
前の戦争で奪われたから
…
そして日本はもうない。
大陸がない…。
四季も、文化も欲望に埋れた。
そして
神の賭け事によって
世界は三つになった。
残ったものはない。
黒いラフィアを持つものはそれぞれ力を失い、神と呼ばれる人たちに誰もが屈した。
だからまた争いは始まる。
彼らこそが最高の権力と富を持っている。
経緯はわたしもよくわからないが最初からそれが狙いだったようだ。
わたしが住むこの場所はそのうちの一つ、
ルミナス
学校もあって普通に暮らせる場所
水もあるし昔の映像とあまり変わりはない。
昔の人が聞いて驚くことは…
前の戦争で月は消えた。
今あるのは作り出された人工の月。
この国は
ルナからとったと言われている。
信じがたいことばかりだけどね。
20年前くらいの映像をわたしのベルでは見ることができる。
平和だ。
自然の花が咲き乱れて人々はお互いを思い暮らしている。
地球も青い。
今は海の半分は蒸発しているから
わたしのベルで調べたところでは、月…今は
ランベル
と言われる人工の月
ここを
神がいる場所
とわたしは考えている。
妄想しているようだけどこれは現実なのだ
学校に行けばわたしは普通の高校生。日常は穏やかに過ぎている。
友達もいる。
彼女たちにはラフィアがついている
白いラフィアが
部活に行ったり、ゲームをしたりして放課後を過ごす。
わたしは学校が終わればベルで神を探し、情報を集める。そんな毎日。
今日は祖父の知人と会った。
っと…。
書き込み完了。
こんな時代を作った神を許さない。
わたし1人で…いやきっと大丈夫。
部屋に戻る。
わたしの部屋は普通の女の子の部屋。
可愛いんだよ。
くまさんがたくさん!
写真に目がいく。
家族の写真…。
小さなわたしが笑っている
ベルで過去の情報を見る。
…
過去を知る必要がある。
情報が欲しい。
ベルに入るファイの技術は進化している。
ファイも政府の管理にあるから、これもどこかの有志が作ったもの。
指定しなければメールを過去にも未来にも送ることはできる。いつの誰に届くかはわからないが…。
こんな感じだ。
ベルを開いて転送のファイを開く
送りたいものを指定して
送信
…
。
今送った。
見える?
空白があるなら別のだれかに届いてる。
…
コンコン
音がする
コンコン
( だれ?? )
ドアの向こうに誰かいる。
ベルで覗く。
女性が1人で…こんな時間に
突然ドアが切り裂かれる。
ベルだ。あの女もベルで物を実体化した。
黒髪の女が前に立っている。
…ふう
あなたね、調べ回っている子猫ちゃんは…
女はゆっくりと話す…
不気味だ
…黒いラフィアがついている!!!
なんだやばい…
やばい状況!!
…
あなただれ?!?!
…
さぁね
誰でもいいんだよ。
質問に答えられないなら
あなたには消えてもらう。
ベルで何を送ったの?
…
…なにも送ってない!
…女のベルにわたしが映っている
今日会ったのはだれ?
…ホームレスのおじいさんよ
へぇ…。
嘘はだめよ。
っ…
なに?!
痛い…
目の前が…
わたしの視界は暗くなり意識はなくなっている…
…
…
…
意識が少し戻る…
…
連れてきたよ
( っ…。。声が聞こえる )
子猫ちゃん…
まだ子供だったんだな
( 男の声…。どこ…。)
( 誰なの… )
( 何時… )
( ベルの映像か…ニュースだ… )
「今日未明……」
( 聞こえない… )
「レイル通り……ートに住んで……ヒカリさんが何者かに殺されているのを…通報を受けた……発見…遺体は大きく損傷していましたが…スレットのチップ…らここに住む…」
…
…
( わたしが…死んだ?)
( どうなってるの…。)
子猫ちゃん
スタートしよう
ゲームをはじめよう。
意識が朦朧とするなか男の声が聞こえていた。
そうだ、あの時黒いラフィアの女がいた…バレタの…。。?!
( 消される!)
神と対峙するんだろ?
( え?!なんて… )
俺たちはどっちだと思う?
黒かな…白かな…??
少し目が開く…。
わたしは何かに座らされていて目の前には男と女がいる。
(あの女…わたしにベルで何かをした、まだお腹が痛い )
なぁ、どっち?
俺たちは
黒か?
白か?
…ニュースの音と外の音が混じり合う場所に私はいる…。
だれか来て…。。。
形がベルに似ているから
そういわれている。
ベルを作ってる会社は一つ。10年前くらい前には…。
これは…黙っておこう
片手で持てる大きさで基本的には声で操作する。
わたしの手の中にはいるくらい小さくて軽い。
わたしが産まれる前にもあった。
タブレットと呼ばれる薄い端末。
少しずつ形が変わって来てベル状になった。
この時もアプリと呼ばれるものが入っていた。
ベルにもファイと呼ばれるアプリと似たものがあるが、立体印刷の技術が進んで実体化できることなんかは大きな特徴。
ファイと呼ばれているが、その中のひとつ。
物質を実体化できるものもある。通常のベルでは使うこともアクセスすることもできないが、昔からある。
ジェイルブレイクというやつだ。
わたしはそれで珍しいファイを集めた。
通常は携帯電話と呼ばれていたものに近い使い方をする。
ベルは表向き通信手段の一つにすぎない。
ファイには今使っている行動を自動で文字におこす事もできるがほかにもある。
記録場所はベルの中ではない。すべてどこかのストレージに入っている。
ただし、わたしのベルは違う。記憶媒体をチップに変えている。だからわたしは、書き込んでコピーすることもできた。
本来なら違法なのだがストレージの管理をしているカンパニーの社長は黒いラフィアをつけているから…。政府の管轄でもある
手のひらに置くと映像を映し出すこともできる。
わたしが送った情報が過去に届いたことを期待したいが…
わたしはこの世界を変えていかないといけない。
わたしが今まで知り得た情報の中では、
過去、情報は個人個人で収集されていた。
政府と企業の間で個人情報として管理されるようになっていた。
ラフィアはそれを元にして売られた。
お金の流れは現政府がすべて把握している。
ゲインができると同時に
わたしたちには一人一人
、一枚のカードが配られた。
爪の大きさくらいのカード…というよりチップかな。
買い物はすべてそれで支払う、通貨と呼ばれたものはもうない。
時々目にするが、カードに入れないと使うことはできない。
多くの人はそのチップをブレスレットにはめている。だからほとんどの人たちはブレスレットをしている。
着けていないということはどの国にも属していない。
そのチップで人が管理されているから。
神から見れば反逆者になる。
反逆者…
彼らの中にも神の存在を知るものがいると聞く。
わたしと同じことを考えているのか、神の地位を狙うのか…それはわからないの。
そのブレスレットに入れたチップは
誰が何を買ったのか、預金残高までわかるから税金は大きくあがって滞納者は今ではいない。
政治は腐敗している。彼らもまた黒いラフィアを買っていて
彼らが黒と言えば白いものでも黒くなる。
わたしは今、反逆者と呼ばれる1人に会ってきた。
70くらいの男性…彼にはラフィアがついてなかった。
もちろんわたしにラフィアが見えることは言っていない。
わたしの祖父の知人…。
祖父は前の戦争で大きな活躍をしたと聞いている。
祖父がわたしに残したものが、このベル…そしていくつかの情報。
反逆者の彼のことだ。
名前は言えないが普段はホームレスのようにしている。
弱々しい体つきではあるが…目の強い男性だった。
彼のベルもまた改造されているようだった。
今回得た情報は
ラフィアはベルとチップに入れているお金を使って売買される。
特別なファイが入ったベルで、チップの中の資金をゲインに変える。
そして黒いラフィアを買う。
だから神の存在など知る余地もない。
人々の認識は地位や権力が動くスピードが早くなった…ってくらい
ラフィアはもちろん公けのものではないから
中にはおかしいと思う人もいるが多くは前の戦争の影響でそんなことを考える余裕はない。
神を探そうとすれば消される。学者のように。
わたしには家族はいない。
前の戦争で奪われたから
…
そして日本はもうない。
大陸がない…。
四季も、文化も欲望に埋れた。
そして
神の賭け事によって
世界は三つになった。
残ったものはない。
黒いラフィアを持つものはそれぞれ力を失い、神と呼ばれる人たちに誰もが屈した。
だからまた争いは始まる。
彼らこそが最高の権力と富を持っている。
経緯はわたしもよくわからないが最初からそれが狙いだったようだ。
わたしが住むこの場所はそのうちの一つ、
ルミナス
学校もあって普通に暮らせる場所
水もあるし昔の映像とあまり変わりはない。
昔の人が聞いて驚くことは…
前の戦争で月は消えた。
今あるのは作り出された人工の月。
この国は
ルナからとったと言われている。
信じがたいことばかりだけどね。
20年前くらいの映像をわたしのベルでは見ることができる。
平和だ。
自然の花が咲き乱れて人々はお互いを思い暮らしている。
地球も青い。
今は海の半分は蒸発しているから
わたしのベルで調べたところでは、月…今は
ランベル
と言われる人工の月
ここを
神がいる場所
とわたしは考えている。
妄想しているようだけどこれは現実なのだ
学校に行けばわたしは普通の高校生。日常は穏やかに過ぎている。
友達もいる。
彼女たちにはラフィアがついている
白いラフィアが
部活に行ったり、ゲームをしたりして放課後を過ごす。
わたしは学校が終わればベルで神を探し、情報を集める。そんな毎日。
今日は祖父の知人と会った。
っと…。
書き込み完了。
こんな時代を作った神を許さない。
わたし1人で…いやきっと大丈夫。
部屋に戻る。
わたしの部屋は普通の女の子の部屋。
可愛いんだよ。
くまさんがたくさん!
写真に目がいく。
家族の写真…。
小さなわたしが笑っている
ベルで過去の情報を見る。
…
過去を知る必要がある。
情報が欲しい。
ベルに入るファイの技術は進化している。
ファイも政府の管理にあるから、これもどこかの有志が作ったもの。
指定しなければメールを過去にも未来にも送ることはできる。いつの誰に届くかはわからないが…。
こんな感じだ。
ベルを開いて転送のファイを開く
送りたいものを指定して
送信
…
。
今送った。
見える?
空白があるなら別のだれかに届いてる。
…
コンコン
音がする
コンコン
( だれ?? )
ドアの向こうに誰かいる。
ベルで覗く。
女性が1人で…こんな時間に
突然ドアが切り裂かれる。
ベルだ。あの女もベルで物を実体化した。
黒髪の女が前に立っている。
…ふう
あなたね、調べ回っている子猫ちゃんは…
女はゆっくりと話す…
不気味だ
…黒いラフィアがついている!!!
なんだやばい…
やばい状況!!
…
あなただれ?!?!
…
さぁね
誰でもいいんだよ。
質問に答えられないなら
あなたには消えてもらう。
ベルで何を送ったの?
…
…なにも送ってない!
…女のベルにわたしが映っている
今日会ったのはだれ?
…ホームレスのおじいさんよ
へぇ…。
嘘はだめよ。
っ…
なに?!
痛い…
目の前が…
わたしの視界は暗くなり意識はなくなっている…
…
…
…
意識が少し戻る…
…
連れてきたよ
( っ…。。声が聞こえる )
子猫ちゃん…
まだ子供だったんだな
( 男の声…。どこ…。)
( 誰なの… )
( 何時… )
( ベルの映像か…ニュースだ… )
「今日未明……」
( 聞こえない… )
「レイル通り……ートに住んで……ヒカリさんが何者かに殺されているのを…通報を受けた……発見…遺体は大きく損傷していましたが…スレットのチップ…らここに住む…」
…
…
( わたしが…死んだ?)
( どうなってるの…。)
子猫ちゃん
スタートしよう
ゲームをはじめよう。
意識が朦朧とするなか男の声が聞こえていた。
そうだ、あの時黒いラフィアの女がいた…バレタの…。。?!
( 消される!)
神と対峙するんだろ?
( え?!なんて… )
俺たちはどっちだと思う?
黒かな…白かな…??
少し目が開く…。
わたしは何かに座らされていて目の前には男と女がいる。
(あの女…わたしにベルで何かをした、まだお腹が痛い )
なぁ、どっち?
俺たちは
黒か?
白か?
…ニュースの音と外の音が混じり合う場所に私はいる…。
だれか来て…。。。