俺とお前のポニーテール

部活動を終えてから原谷は買いたい本があるからと先に帰っていき、俺は一人帰ろうとしていた。

あ… 門で待ってろって真優言ってたな…

門手前で俺は ふと足を止めた。
真優がいなかったら?そう頭をよぎったから。

俺が気にしてどうすんだよ、ったく。
帰ろ…

門をとおり過ぎた所で、後ろを振り返った俺の目に入ったのは…

「 真優… 」

「 静兄~ なんで先行こうとしてんの!ここにいてって言ったでしょ~ 」

真優… 高間は、いいのか?

また真優は俺の腕に絡みついて離れず、くっついたまま歩く。
周りから見れば、立派にカップルだ。
でも違う、そう見えるだけ。

「 静兄、今日ね告白されたんだ~ 」

高間の事か…

「 良かったじゃん 」

「 OK、したよ?」

俺は真優の言った事に耳を疑った。
真優は高間と付き合うと言ったからだ。

なんで……

「 じゃあ、もう俺についてくんなよ… 」

「 え… 静兄? 」

俺は真優の絡む腕を外して歩いて行く。
そんな真優は 急に不機嫌になった俺を不思議そうに首をかしげていた。

なんだよ、俺はっ!嫉妬してるみてぇじゃんか、俺はっ 真優がだれと付き合おうと関係ねぇ、なのにっ
アイツは妹みたいなもんだろうが!!

真優が産まれてから、いつも隣に、そばにいたからか寂しさを感じる。

高間と付き合う事で、もう俺は真優から解放される。
なぜか、安堵感はない。

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