俺とお前のポニーテール
真優が離れた後ろからトボトボと歩いてくるが、俺は一度も振り返らずに家に帰った。
あーっ 疲れた…
制服から私服に着替えて、冷蔵庫にジュースを取りに降りて行くと、いるはずの真優がいない。
置いて帰ったから、来るわけないか…
ソファに座ってジュースを飲んで思う。
暇だな… アイツいないと静かすぎるな。
頭をソファに傾けて目を閉じて頭が空っぽになっていく。
このまま寝てしまってもいいと思うほど時間が過ぎて、ソファに預ける頭の両脇がキシッと沈んでパッと目を開ける。
「 どわぁっ!!だ、な、真優っ!?」
「 へへっ、寝顔見ちゃったぁ~ 」
ビビったぁ…… って、顔近すぎ。
「 見るな、離れろ、首痛てぇ 」
「 や、だ、よーん!」
こ、こいつ… ピョコンの分際でっ!
「 そのポニー頭、髪降ろせよ!うっとうしいっ」
「 えっ!そんな… や、だ、よーん!」
くっ……ムカツク。
真優は顔を近づけ覗き込んだままいる。
いつ、キスしてもいい距離。
「 真優、俺構ってると高間が妬くぞ?」
「 え、高間くん?なんで高間くん?」
「 彼氏だろ? 付き合うって、OKしたんだろ 」
急に真優がケタケタと笑い出した。
な、なんだ? 何がおかしい?
「 静兄、勘違いしてる。あ、私帰らなきゃ!明日はデート~ 」
「 デート!?誰と!」
俺を見てニッコリ笑顔だけ見せて帰った真優。
高間と、デートなのか……