§ スウィート・クリスマス§
「そうゆうことか…」
眉間のシワは、そのままだけど、表情は少しだけ和らいだ
でも、瞳は優しくなくて…
「だから、一緒に入ること、拒んでたんだ…
ソレ…拓だろ…?」
人差し指で
強くもなく弱くもなく直の細い指先が首筋の赤い斑点をクルクルとなぞる
ただ、なぞられているだけなのに、身体の中心が熱を帯びそうになってしまう…
「…ぁん…」
はっ…私ったら…なに、声出してるのっ…
「ふーん…拓に、付けられた時も、そんな声、出したの?」
ジリジリと私の前に寄ってくるから、後ろへと下がって行けば
すぐに壁に背中がついてしまう
「ち、ちがうっ、いきなりつけられたのっつ!」
「ふーん…で…他には?」
シャワーが出しっぱなしになって、湯気で直の顔が見えにくくなるし、頬が熱くなってしまう
「他…って…あ、えっと…」
言葉を濁すと私の腰に手を回して引き寄せた
「…きゃっ…はぁ…んぅ…」
アゴを上に向けられて、食べられるかと思うようなキスが降ってきた
「キス…され…たんだろ?」
少しの隙間から直の言葉が出る
「…っは…」
何か答えようとしたけど
湯気と、直の熱い吐息で、うまく呼吸できない
「今日は、おしおき、しなきゃ…ね…」
唇が離れると、耳元で直が囁いた
おしおき…デスカ…
私、なんにもしてないのにぃ…
直が持ってきたバスタオルに全身くるまれ、寝室に連れていかれて
夜が明けるまで、私を離してくれなかった…