記憶
*プロローグ*
「大好き」
こんな台詞を、
心から偽り無く言えたのは…
君が初めてでした。
「愛おしい」
こんなことを、
心から思ってしまったのは…
君が初めてでした。
私はこんな気持ちを知れたことを、
幸せな証拠なのだとあの時思っていました。
けれどこんな気持ちを知ったからこそ、
『私の世界』から
君が居なくなってしまった時…
どうしていいのか
分からなくなるなんて…
知らなかったよ―…