記憶
だから、大翔の居ない毎日の中で、何の為に何のおかげで笑えてるのかわかんなくなった。
どうか、早く…愛しいあの人が、帰ってきますように。
―ねぇ、サンタさん。
いるなら教えてよ。
どこに行けばいい?
どこに大翔はいるの?
寂しい。
ひとりは嫌なのっ―…
どうか…この願いを。
これくらい…
叶えてください。
聖夜の、星の瞬きが、
あたしを照らしてくれるように、
大翔の、あの温もりが、
あたしを…温めてくれます様に…―
そう願って、あたしはその日、眠りに付いた。