ド天然!?魔女っ子の秘密
ワイバーンはかなりのダメージを受けていたらしい。かなり辛そうな様子。


それが氷によるものなのか、落下の衝撃なのか、闇系統の魔法だからなのかは分からないけれど。


そして、あたしはワイバーンに魔法をかける。杖をワイバーンに向けた。


「"ヒーリング"」


パアッと明るく優しい光がワイバーンを包んだ。



『すまない。ありがとう』

すっかり穏やかな表情をしている。


『怪我させてごめんなさい』


あたしは頭を下げた。


『お前がそうしたことには、それ相応の理由があった。だから私はお前を許そう』


優しそうな目をして、そう言ってくれた。そこにはもう怒りも恨みもないようだ。


あぁ、やっぱりワイバーンは優しい。

ワイバーンのそういうところ、あたし好きだな。



『ワイバーン…貴方達に一体何があったの?』


『…実は…』


ワイバーンはさっきまでの優しい眼差しはどこに行ったのか、怒りを込めた厳しい眼差しで教えてくれた。
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