ド天然!?魔女っ子の秘密
「先生、さっきの部屋は…?」

「黒で統一した部屋ですか?」

「はい…」

「あれは、生徒や先生方と話すときに使う部屋です。いつ誰が入ってきても大丈夫な部屋。

占いの先生っぽいでしょう?」

先生はいたずらっぽく笑った。

「ではこの可愛い部屋がある理由は…」


「だって、常に真っ黒なものに囲まれていると気も滅入るでしょう?」と先生は微笑んだ。


素敵な笑顔だった。


「あ、座ってください」

あたしは先生の言葉に促されて、ピンクのソファーに座った。


先生は飲み物を出してくれた。

オレンジジュースを。


「体調はいかがですか?」


先生は、あたしの向かいのソファーに座りながら聞いた。


「はい。もう大丈夫です」

「それは良かった」


先生は微笑んでいた。


「先生、水晶玉を壊してしまった上に授業も中止させてしまって…本当にすみませんでした」

あたしは頭を下げた。


「いえ、大丈夫ですよ。怪我が治って何よりです」

「でも…」


学校の備品を壊しちゃって…


「弁償は…」

「弁償?必要ないです。

私も落として壊したり、よくあることですから」


それにいくらでも予備がありますから、と先生は優しい笑顔だった。
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