ド天然!?魔女っ子の秘密
「しかしっ!ガーネット並の強い魔力がなければ、この魔法は…」

サファイアは混乱状態に陥っているらしい。冷静さをまるで感じない。


「えぇ、一般の方では…いえ、ほぼ全ての方は、この魔法を使うことはまず不可能でしょう。
もし使おうとすれば死に至る。

しかし、あたしは使うことができるのです。これは事実です」


由良はまっすぐに「俺」を見つめる。

正しくは、サファイアだが。


由良の毅然とした対応に、サファイアは諦めたらしく、口をあけた。


「………"ガーネット"の姫君よ、我は少々、お前を甘く見ていたようだ」


そして、由良を睨むようにジッと見つめる。



「次こそお前を倒す。そして"ガーネット"を潰し、ガーネットの血を引くもの全て抹消する。

そして…魔物退治屋の統率権を頂こう」


ニタ、とサファイアは笑った。

周りから黒いオーラがでている。


「"ガーネット"は負けません。

例え何が起ころうと、どんな脅威があろうとも。

絶対に潰れません。

統率権も渡さない。



必ず貴方を光の道へ連れ戻します」


由良は依然、表情一つ変えず「俺」を見つめている。


「光の道、か……ガーネットの口癖だな」

サファイアは、フッと笑った。

「"ガーネット"の第一信条ですから」

由良は表情なく淡々と述べた。
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