ド天然!?魔女っ子の秘密
「…お前は今まで一体何を学んできた?」


ヒィィっ‼︎

怖いっ!

オーラが!オーラがぁっ!


「す、すいません…」


あたしは何とか声を絞り出す。

声が震えないようにして。


「昔…お前が6歳の時に、ちゃんと指導したはずだよな?魔法の使い方だけではなく学業の面も」

「はい」

「そこで教えたよな?魔物退治屋の歴史を。教科書なんかよりもずっと詳しく」

「…はい」

「それに、お前は国立大魔法大学も、一応卒業はしたんだよな?」

「はい…」

「それなのに、何故覚えていない?」

「…すいません」

お父様の言葉が一々容赦無く心臓に突き刺さる。

あたしはもう謝ることしかできない。


「はぁ…お前は本当に……ちゃんと勉強しろ」

「はい……」


「"サファイア"に関する本は、書庫に何本かあるはずだ。今すぐに勉強してこい」

「はい…」


あたしは、頷くことしかできなかった。
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